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XCTDプローブモデルチェンジのお知らせ 2021.02.18

2021年4月出荷分より、新しい基板を使った新XCTDプローブへ順次切り替わります。新基板変更に伴う変更点について、新XCTD利用に伴い更新が必要になるWindows版ソフトウェアの確認・更新方法について説明します。

新基板変更点

XCTDプローブモデルチェンジの変更点を説明します。

水温換算式について

サーミスタと呼ばれる温度変化に対し抵抗値が大きく変化する素子を用いて水温を測定します。サーミスタの特性は低温で抵抗値が大きく、温度が上がると抵抗値が下がります。

サーミスタの抵抗値を温度に換算する式は、一般的にB定数を用いた式が用いられ、従来のMK-130/150NコンバータではB定数に準じた式を採用しています。一方、より近似を高めた式としてSteinhart-Hart式があります。従来式とSteinhart-Hart式でそれぞれ抵抗→温度換算を行い、実測値に対して0,15,30℃の3点で補正した後の誤差の例を示します。

Steinhart-Hart式は比較的ばらつきが少なくサーミスタの特性をよりよく表現できるため、今回のモデルチェンジに合わせて水温換算式をSteinhart-Hart式へ切り替えます。


従来ソフトウェアのままで新プローブを使用した場合の誤差について

  • 新プローブを従来システムで使用すると、水温で最大0.003℃の誤差が発生します。
  • 水温の分解能は0.01℃であるため、誤差の影響で0.01℃ずれて塩分換算で0.01(PSU)の誤差が生じる可能性があります。
  • プローブ側回路で、0,15,30℃のときに従来品と同じデジタル値となるよう設定しているため、差は抑えられています。


ファイルの互換性

ファイル形式に変更はありませんので、新旧ソフトで再生、印刷等の処理が可能です。生データ(*.RAW)ファイルは読み込み時に水温換算を行いますので、従来版で開くと誤差が発生します。

ファイル再生時の互換性 従来ソフト 新ソフト(対応版)
XCTD-1N/2N/3N/4N のRAWファイル 換算誤差発生
XCTD-1N/2N/3N/4N のCTDファイル

(*)新ソフトではファイル1行目に新基板情報(8文字)を追加しています。

データファイルの新旧プローブ判別方法

  • RAWファイルの1行目、CTDファイルの1行目(空きエリア)に新基板情報(8文字)を追加します。
  • 新基板情報は”0000″+基板リビジョン2桁(01~)+ファームウェアリビジョン(01~)で構成されます。
  • 更新版ソフトウェアは、この新基板情報をもとに従来プローブ/新プローブの判定を行い、水温換算式を切り替えて計算を行います。ただし、従来ソフトで新プローブを観測した場合は新基板情報が保存されません(新旧誤認識する恐れがあります)。

XBTプローブに影響はありません

  • XBTとXCTDは同じサーミスタを使用していますが、XBTの公称精度(±0.2℃)に影響はありません。
  • MK-30N、MK-130,MK-150NでXBT処理の変更はありません。

Windows版ソフトウェアバージョンを確認ください

Windows版ソフトウェアの更新が必要です。対応版ソフトウェアは従来プローブ及び新プローブのどちらも使用可能です。

ご使用中のソフトウェアバージョンの確認方法

XBT/XCTDシステム・シリアル番号およびソフトウェアバージョン確認方法については、こちらのPDF資料でご確認頂けます。

Windows版ソフトウェア更新方法

こちら(Google Forms)よりソフトウェアダウンロードページへご案内します。お客様情報を入力後にダウンロードページをご案内するメールを送信いたします。


注意事項

  • 従来ソフトウェアで新プローブを使用すると、換算式の違いによる誤差が発生します。
  • 誤差は分解能(0.01℃)以下ですので影響はほとんどありませんが、対応版の適用をお願いいたします。
  • 対応版ソフトウェアは従来プローブと新プローブを自動判別しますので、どちらも使用できます。
    ※ご不明点は、お気軽にお問い合わせください。

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